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8219 青山商事(大)

平成16年12月17日(金)


 本日ご紹介するのは、8219 青山商事です。青山商事は、郊外型紳士服の専門チェーンで、紳士服業界のトップ企業です。

 紳士服全体の需要回復による底上げと共に、機能性スーツなど差別化商品の好調、高級スーツの販売強化による粗利益率の改善などが業績を押し上げており、クレジットカード子会社によるカード事業も、私募債発行による資金増量によって拡大しています。

 これらの好調を受けて、業績の上乗せ要因となっています。9月中間期では、売上が前年同期比5%増、経常利益で前年同期比22%増を達成しています。中間期の業績好調を受けて、通期業績も上方修正、最終利益で4期連続の過去最高更新見通しにあることが注目されています。

 スーツ部門では特に1着7〜8万円の高級スーツ「サビルロウ」が動き出していること、衣料生地の海外調達率を高めることでコスト削減を実現しています。また、スーツ購入客に紳士靴、シャツなどのセット購入を勧めることで、客単価が上昇につなげたことも業績に貢献しています。

 高機能スーツでは、ナノテクノロジーを利用したしわ防止加工、消臭加工を施した商品を新ブランド「REGAL」に投入、秋冬で15万着の販売を目指して主力ブランドに育てる方針としています。こちらも他社と差別化をはかる商品の投入ということで注目されます。

 株価は2500円前後で100株単位の名gらです。株価は年初来高値をつけた7月から下降トレンドに転じており、直近2185円まで下落しましたが、その後切り返し、徐々に下値を切り上げる展開となっています。25日・75日移動平均線がゴールデン・クロス示現、上昇への転換が確認されています。取組倍率は0.6倍とこちらも好取組となっています。また業績面でも過去最高益更新見通しにある一方、PERは17倍程度、PBRは1倍を大きく割り込むなど株価には割安感が出ています。チャート好転と好業績を織り込む形で、年初来高値2965円更新に向けた上昇が見込まれます。

 3月末には100株以上の保有で、15%割引の買い物優待券4枚をもらうことができます。株価上昇期待と共に、配当、優待面からも注目の銘柄と言えます。





2005年の相場展望



 2004年もあと残りわずかとなり、株式市場の世界では、各証券会社、アナリストらが発表する来年の相場展望がそろそろ出揃ってきています。予想数字はまちまちながらもトータルすると日経平均の下限は9800円、上限が1万4800円、中心的な線としては、1万円〜1万3000円程度と、今年の値動きとほぼ同じレンジとなっています。また、株価の推移は概ね前半安の後半高という見通しが大勢を占めています。注目業種としては、金融、証券、インフラ関連、環境関連、再生ビジネス関連などが挙がっています。

 2004年の日経平均初値は1万787円でスタート、現在の日経平均も1万1000円割れ水準で揉み合っており、今年の終値が初値を上回って引けるのか否か、つまり年足が陽線となるか陰線となるかも微妙な状況となっています。

 年末にあたって、個人投資家の皆さんも、今年1年の取引を振り返り、更に来年の相場見通しや狙いについて、独自に考えてみてはいかがでしょうか。




松原佐代子。エッセイスト。34才主婦。
現在はある出版社を中心に活躍しているが、95年ごろより猛烈に株式意欲が湧き、株式投資家デビューした。エッセイストとしての独特の考えと感性、さらに女性投資家としての経験から、初心者の方に少し先輩として毎週1度自由に書いていただくことになった。一緒に勉強していきたい、と謙虚だが、殺伐とした株式記事の集積の中で、特に女性初心者投資家のために、初心者の目線に立った優しい株式投資のあり方を書いていただくことになった。