平成17年07月05日(火)
幕間つなぎ的な感覚で物色される公算大
キムラタン(大1・8107)



 70円台は絶好の仕込み場。全般に堅調な相場展開とは言え主力株をはじめ、「丸山製作」をけん引役とする個別材料株に迫力がないため、個人投資家は模様眺めの状態。かかる折だけに、同社株が幕間つなぎ的な感覚で物色される公算が大きい。もっとも、今回の相場は幕間つなぎでは簡単にすまされない。昨年後半の相場が“苦しい相場”だったが、1年間にわたる長い調整で、目先筋は殆んど降ろされた。その玉は、超大物氏を中心とした強力軍団が吸収しており、昨年の相場と今年の相場は内容が全く違うという事を知ってから、相場対処すべきだろう。まだ、商いは徐々に増加しているとは言え、本モノではない。完全に、ストリーが分かっている事情通だけの買いであって、「TBダイワ」の30円以下の時と全く同じである。最大のポイントは、出来高が1000万株を大きく越えるからだろう。

 2003年は106円から47円まで下げ、2004年3月には198円まで急伸した。今年は110円から47円まで売られ、80円前後でもみあっているが、底値切り上げ型の相場展開で、完全な押し目買いパターン。強力筋の介入と言った需給関係からみて、昨年高値の198円を抜いて,“IBダイワ”を追っかけるスケールの大きい相場が展開されよう。とりあえずは、100円大台奪回がターゲットだが、関係筋では110円カイから本番としている。その前に、90円カイとくれば、相場に大異変がおこったと判断してよかろう。とくに、超大物O氏が本格出動したことで、従来の強力仕手H氏、N氏の力が一段と増幅されよう。となれば、1400万株からの売り残のインパクトは大きい。関係筋では、当然、新値抜けから一段高を想定している。ファンダメンタルズ面からの裏付けも整いつつある。

 業績は前3月期でボトムをいれ、今3月期から回復に向う見通し。まず、アパレル事業については、今事業年度に改革の成果を実績につなげ、下半期の営業黒字化を実現させる計画。直営店、百貨店部門では、大幅なリストラにより、部門全体の収益向上を目指すという。GMS部門については24社との取組みを拡大・発展させ、アパレル事業の中核にする計画。つれて、アパレル事業の今3月期の売上高は前期比44%増の64億円、営業利益1億3000万円の赤字(前期比17億円の改善)を見込んでいる。

 期待のE&E事業については充電器製品及びセキュリティカメラシステムに関しては安定的な販売が見込める状況になった。また、前期末から販売を開始したDVD付液晶テレビについては、取扱いの拡大が見込めるところで、E&E事業の中核製品として積極拡販を計画。E&E事業の売上高15億円、営業利益7000万円を見込んでいる。つれて、今3月通期(単独)の売上高は前期比72.2%増の79億円、営業利益は6000万円赤字(前期21億8600万円赤字)、経常利益は2億6000万円赤字(同24億7200万円赤字)、純利益は18億6000万円赤字(同53億9100万円赤字)と大幅改善の見通し。また、某有力企業の技術導入による構想も底流にある。なお、懸案の(株)整理回収機構に対する借入金返済遅延損害金を約5億円見込むなど、順調に問題解消に向け進捗しているという。





著者紹介
藤田久典
 現在、某新聞社編集長を経て、現在フリーライターとして活躍、人脈とその幅広い見識において多くの方から慕われており、現在は第一線で新聞社に連日多くの記事を送り込む現役バリバリの人物。特に証券会社のトップクラスに多くの人脈、財界にもルートがあるため、特ダネ、スクープ記事はもってこいであり、毎週水曜日に特別寄稿をいただけるようになった。ゴルフはシングル、プロ級であり、業界では誰も勝てないという実力の持ち主。なお、現場の仕事の関係で藤田久典はペンネームとなる。

 


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